りょくけん東京

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ホワイトアスパラガスの赤木さん。

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6月が終わった。伊勢丹さんや三越さんの催事もあったから(三越さんは明日が最終日だが)、怒涛のごとく時間の流れた月だった。

お店にお越しの方はご存知と思うが、りょくけんのPOPは若干大きい。「他の野菜はこうだけれど、りょくけんの野菜はこう違う&だから違う。」ということを書きたいし、調理方法や保存方法なども書きたいからだ。おかげさまで、ご来店のお客様には結構、ごらんいただいている。POPには、それらの情報に加えて、野菜やくだものが「なっている写真」をいつも入れるようにしている。自分で足を運んで撮影した写真や、生産部が撮影したものを使っているが、どうしても自分たちでいけない場合は、農家さんに撮影していただき、メールなどで送っていただいている。全国にある産地だから、本当に大変なのだが、なぜそんなことをしているかと言えば、「食育」の一環だと思うからだ。意外に、その野菜たちがどんな風になっているのか知らない人が多い。夏の主力商品であるオクラなどはその顕著な例かもしれない(じつはオクラの花はとてもきれいだったりする)。

伊勢丹の催事に際しても、何点か、写真を農家さんに依頼をした。そのひとつがホワイトアスパラガス。5~6月の主力商品だったにもかかわらず、POPができていなかった。かといって自分も催事の準備に追われ、北海道まで行けない…。それで農家の赤木さんに頼んだのだ。だが、実は、一瞬渋られた。

「まだ一度も公開したことないんですよねー。」

赤木さんは、北海道の余市郡の農家さんで、まだかなり若い方。外観はやんちゃな印象なのだが、会話がとてもしっかりしていて頼もしい。そして、赤木さんのつくるアスパラはグリーンもホワイトもうまい。ホワイトがちょっと特殊で、一般的に日持ちが悪いとされるのだが、その理由のひとつが、水洗い。ホワイトアスパラは、その周りを土で盛って遮光して軟白化するから、出荷時に水洗いして土を落とさねばならない。これが鮮度を落とし、アスパラの表面を守る微妙な成分を落としてしまう。赤木さんは、土も使うが、遮光に籾殻などを使い、さっと振るっただけで落ちるようにしている。水洗いしないため、日持ちがするのだ。それ以外にも企業秘密があるため、公開しなかったのだとか。

「POPに掲載したいです。皆さん、ホワイトアスパラがどういう風に育っているのか知らないと思いますし、食育の一環としていつも見せるようにしているんです。」というと、

「食育といわれたら仕方ないですね。撮影して送ります。」

そして数日後。

以下の文面と一緒に、冒頭の写真が送られてきたのでした。

いつもお世話になっております。

ホワイトの写真を添付しました。

今まで写真の公開は一切しておらず、今回が初めてになります。「食育の一環で」ということを言われたので出さないわけにはいかなくなりました(笑)。私も消費者の方にはどうやって作られているか、美味しいものを作るためにはどういう苦労があるか知ってほしいので、いろいろ説明をしながら販売しています。食べたいものが簡単に手に入り、余ったら棄てるということに対して違和感を感じなくなっている日本人。特に今の若い人たちに食育を受けさせたいですね。どういう風に作物が作られているか知ってくれればさらに美味しく、大事に食べてくれるかも知れませんね。出荷量はグリーンが少なくなるかもしれませんが、ホワイトは今月いっぱいなんとか頑張りたいと思っています。迷惑をかける事があるかもしれませんがよろしくお願いいたします。 

いつかお会い出来ることを楽しみにしています。

何だかうれしい。私自身は電話でのやりとりだけで、まだお会いしたこともないのだが、会うのがとても楽しみな農家さんの一人だ。

一足先にグリーンが終了。ホワイトアスパラガスも、あと一回、明日がラストの納品になる。名残をどうぞお楽しみください。

■ホワイトアスパラガス 約200g入り 981円(税込) ※調理法が少し難しいので、スタッフにお伺いくださいませ。

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