近年は、健康への関心が強い。
○○に良いとか、○○に効く、といった文言で食べ物を訴求するパターンも多い。
りょくけんは、そういう類の打ち出しは、行って来なかった。
「健康のために食べる」とか
「健康のために飲む」というのは、美味しくないものを我慢して食べる、あるいは飲む、という背景が見え隠れするからだ。
人間の体や舌には、自分が必要とするものを、「美味しい」と感じる感覚があって、その感覚を磨くことが大事なんだと思う。
とはいえ、どうもりょくけんの野菜くだものには、栄養価というべきか、機能性があるものが多そうだ。
客観的にその事実が認められるのであれば、それは積極的に掲示すべきではないかと考えるようになった。
そう気づかせてくれたのはお客様からの言葉である。
「おたくで、カベルネソーヴィニヨンのジュースやってるね!?これはポリフェノール多いんだろ?どのくらい含まれているんだ?当然調べてるだろ?」
比較的新しいお客様からのお問い合わせだった。
「りょくけんは、栄養面とかの分析には積極的でなくて、美味しさを理由にこれまで支持されてきました。」
と説明した。
積極できでない理由はいくつかある。
ひとつには、栄養面は毎年の出来不出来で変わる。
そして時期によっても変わる。冬のほうれん草と夏のほうれん草で、栄養価が全く変わるのはよく知られた事実だ。
前職のユニクロの子会社FRフーズで働いていた時も、各青果物の栄養価を分析していたが、季節によって、その値は変動していて、お客様にアピールできるような理想的なデータにはならなかった、と聞いている。
そしてコストだ。
タダでは当然調べられなかった。
一方で時代は進む。
少し調べてみたら、分かったことが二つあった。
出典;ワインの科学 |
1.カベルネソーヴィニヨンを原料とする赤ワインには、一般値として、100gあたり230mgのポリフェノールが含まれていること。
2.ポリフェノールの検査費は、25000円ほどが相場観だったが、5000円で調べられる公的な機関があること。
ジュースであれば、ワンシーズンに一回しか搾らないから、栄養素の季節変動が少ない。
分析料が5000円であれば、大きな出費ではない。
しかもポリフェノールには、アンチエイジング=体の酸化防止、老化防止に効果が期待できる。
このアピール力は強い。
他の施策と合わせて補助金申請も行い、金銭的な負荷も軽くして、検査に出すことにした。
このほど、その分析結果が送られてきた。