りょくけん東京

りょくけんだより
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コラム

照喜治さんと私12。

「掘ってみて。」
植わっていた人参を引っ張って掘り出す。

「食べてみて。」

洗おうとすると

「そのまま土付きで食べてください。洗うと人参の香りが飛んでしまうんです。」

え~~~ おなか弱いのに…。

「甘い!」

甘いけど、ジャリジャリジャリ…。
こどものころ泥でつくった”コーヒー”飲んだのを思い出す…。

二回目に照喜治さんを訪ねた時に、土付きの人参をその場で食べさせられた事。

白イチジク

照喜治さんご自宅のハウスの中で「明治天皇が食べてたイチジクです。」と初めて紹介され惜しげもなくご馳走になって、すごく美味しくて感動した後、実際に育てていた奥さんのいとさんがいらっしゃって、「おかしいわね、イチジクが減っている。」と指摘され、私を残し笑みを浮かべながらハウス内をそっと出て行った事。

照喜治さんとハナ

銀座に催事出店する際に、野菜と一緒に照喜治さんの写真を飾りたいから、と言ったら、「ハナと一緒なら写真撮っても良いです。」と一人では絶対、撮らせてくれなかった事。

東京の、ドトール本社に会長の鳥羽さん(当時)を一緒に尋ねる予定が、寝坊して一緒に行けなかった事。

神戸のドンク本社に伺って「砂糖不使用のカボチャのケーキを、三木さんに作ってほしいんです。」と一緒に頼みに行った事。

月夜を頼りにしょうが、うこんを見る。

浜松市内の大渋滞で、照喜治さんの畑に販売スタッフを研修に連れていった時には、日が沈み、真っ暗だったにも関わらず「夜中に畑を回るのも良いじゃないですか。」と快くご案内してくださった事。

80歳のお祝い記念行事@メトロポリタンホテル飯田橋で壇上スピーチが、「いや、あの…。懐かしい顔がいっぱいいて…。嬉しいですね。お~い落合君。元気かい。」と、およそスピーチでなく数分続いた事。

照喜治さんのご自宅の畑で、見知らぬおばさんと可愛い娘さん(当時小学6年生)と仲良く農作業してテラスでお茶を飲んで、帰り際、ところでお互いどなたでしたっけ?と聞くと、次郎社長(当時)の奥様と末の娘さんで、奥様は奥様で「あなたが大森さん!?」と言われ、次郎さんが余程、ご自宅で私の話をしていたということが分かって嬉しい一方、「なんだ知らなかったの?」と、とぼけた事。

コーヒーの木?

浜松の畑でダリアの花を指さし「あれがコーヒーの花です。」と教えられ、「へえ~」と頷く私に、「大森さん。人を信じすぎです。もっと疑うことを覚えなさい。」と1時間後にご指南いただいた事。

私の結婚式には永田農法 高知 司牡丹の一升樽を差し入れてくださり、ご自身も参加する予定だったけれど、いとさんを探しに浜松に帰ってしまった事。

りょくけん東京として独立後も、たまに銀座店によってくださり、「大森さん、たまご、くださ~い」と顔を見せてくださった事。

私が代表になった後も、店頭で、「どお、社長になってみて…? 思いの通りにやりなさい。」と声をかけてくださった事。

枚挙にいとまがない、その、すべてが、良い思い出である。

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