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佐久の小林さん。

一件目の農家さんは、小林さん。

佐久平は、新幹線の中間駅として選ばれた新設の駅で、近年、人口も増えて、著しく発展した地域である。
同地域でも標高差が大きく、地元の人は、「平地」と「山の高いほう」と区別している。

平地でも標高は400mくらいあり、山の高いほうは、標高が700~900mくらいまである。
平地は古くからの米どころで、比較的裕福なコメ農家が多い印象だ。

小林さんは、山の高いほうに畑を構えるりんご農家だ。

昨年から、プルーンでお世話になっている。

完熟プルーンは、可能性の高いくだものだと思っている。

とっかかりは、北海道余市の安芸さんのプルーンだった。
畑で、「これ食べてみて。」と渡されたプルーンが度肝を抜くほど美味しかった。
木の上で完熟させたプルーンは抜群に美味しいのだ。

貧血気味の奥さんのために植えたという安芸さんのプルーンだったが、木の老化と病気で、栽培を断念。

それからしばらく、取り扱うことができなかったが、安芸さんの家の斜め前の森さんをご紹介いただいてから、復活。
さらに、長野の小林さんをりょくけんの販売スタッフからご紹介いただいて、長野→北海道と産地リレーし、8月から10月まで継続して販売することができるようになった。

「完熟させないと、美味しくないんですよ。」とは小林さんの言葉。

「だから店頭に着いたときに、ちょっとやわらかいと思うかもしれませんが。」

そこは、りょくけんのスタッフさんたちは慣れたものである。

そんな小林さんだが、本業はりんご農家。

朝の8時半に農園に着くと、すでに小林さんはいらしていて、お父様も軽トラで畑に向かうところだった。
畑を見て、アッと思った。

ものすごく、整備が行き届いているのだ。

緩やかに傾斜した園地で、列ごとにきちんと、整然とりんごの木が立ち並ぶ。

赤や黄色のりんごがたわわになっている。

「朝早くからすみません~」
「いえいえ。」
「すごく整備が行き届いた畑ですね。すごい。」
「いや、ここは本当にひどいもんで…。ちょっと病気も出ちゃいましたし。風も吹いたから。」とかなり不満そう。

小林さんのりんごリレーはすごい。
品種の研究に余念がない、とすぐにわかるラインナップだ。

ごく早生種の「恋空」に始まり、シナノピッコロ、シナノスイート、シナノホッペ、シナノゴールド、あいかのかおり、フジ。

試作も含めて、おおよそ15種類植えている。

小林さん。

小林さんは、除草剤を是としているから、バスタとグリホサートという土から上の草に効くという除草剤を二回使用する。
りょくけんは、除草剤を是としない。
プルーンの圃場には散布しないので、すぐにお取引できたのだが、りんごの園地は広く、草刈りがしきれない。

それでもなお、例外的に取り扱いたい品種のりんごを、小林さんが作っているのだ。

「はるか」

黄色のりんごで、小玉傾向。
”サビ”といって皮にスレができて外観が良くない。

だが、味が素晴らしい。
糖度は16度を超え、香りがあって、独自の風味がある。
西洋梨に似た感じ。

「今年は、前も言った通り、はるかは良くないんです。」

高原の天気は移ろいやすい。

特に雹が厄介だ。

長野には、何件かの契約農家がいるので、3年に一回は、雹害を耳にしている気がする。

一昨年は川上のレタスが全滅だった。

10㎝もある氷の塊が降って、自動車のフロントガラスすら割るらしい。

はるかのある園地が、その雹に、今年は襲われてしまった。

「それでも、園地を見させてもらってよいですか?」
「ああ、良いですよ。ここから車で10分、12分くらい行ったところです。」

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