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産地研修2018 ~渥美さん~

三方原台地の中央にある根洗地区から、滝沢(たきさわ)までは、北上し車で30分くらいかかる。

坂道のアップダウンもあり、田んぼもあり、川も越え、山に入っていく。
少し遠くに目をやれば、風力発電の風車も立ち並んでいる。

右に入ると、軽トラの前に、渥美さんが、いつものように、ニコニコしながら立って待ってくれていた。

渥美さんは、柑橘の農家で、みかんはもちろんのこと、さまざまな雑柑類を作っている。
紅映、不知火、甘夏、夏みかん、金柑(3種類!)、大橘、黄金柑、スルガエレガント、グレープフルーツ、etc.

以前は直接お取引をしていたが、栽培に注力するため、販売を岩井さんのたちばなファームさんにお任せした。

「お久しぶりです!」
「おお、大森さん、ご無沙汰。」

顔と顔を合わせるのは、10年ぶりかもしれない。。。

白髪は増えたものの、目が元気で、生き生きしている。

「ご親戚なんですよね。」
「?」
「岩井さんと渥美さんはご親戚なんですよね?」

再び、空気を読まずに質問すると、

「いぃや。」と渥美さんと岩井さん。

「まあ、親戚くらい深いお付き合いをしていますけど!」

以前、たちばなファームさんが、お取引の販売部門になる、と伺ったときには、会社の同僚から、そのような話を聞いていたが、どうも誤報だったようである。

「じゃ、まあこの一番近い畑がそこにあるので。」と案内された。

山の斜面の森だったところが開墾されて、柑橘の木がきれいに植えてある。

「おお!」と一同。

「こんな斜面なんですね。」と誰かが言う。

「いや、ここの傾斜は、ぜんぜん序の口。緩やかなもんだよ。」と平然と言う渥美さん。

1.日当たりが良い。
2.水はけが良い。
3.昼夜の気温差が大きい。

りょくけんがくだものの産地に求める三条件。
一部の扇状地を除くと、多くの場合、山の斜面の畑になる。

斜面であれば、光を遮るものがなく、木々に満遍なく日が当たる。
斜面であれば、水は自然と上から下に落ち、排水は良い。
山の上であれば、昼と夜の気温差が大きくなり、昼間に光合成した栄養を夜間に消費せずに済む。

序の口の傾斜地を、13名のスタッフたちが思い思いに歩くと、やはり大変だったようだ。

「これで序の口ですか・・・!?」

私が以前、訪ねた黄金柑の畑も、もっと傾斜の厳しい、足を踏み入れるのもなかなかの場所だったと記憶している。
とかく、りょくけんの果樹の産地は、急傾斜の畑が多い。

農道をはさんで、別の園地も拝見。

「見えるところは、全部渥美さんの畑です。」と岩井さん。

相当な面積。
あれだけの品種を作り分けるのだから、当然といえば当然だが。

「どうして、そんなにたくさんの品種をつくるんですか?」

誰かが聞いた。

「どうして、って、、、自分で、勉強のために、いろんな産地を見ぃ行って。」

一同が聞き入る。

「そこで、新しいものを食べてみると、こりゃうまいな、こりゃ作りたいな、って思っちゃう。」

まるで子供のような笑顔を浮かべて、そう話す渥美さん。

「一番作っていて楽しいのは?」

「そりゃ、みかんだな。」と即答。

「みかんが一番面積も大きいし、長く楽しめる。今は、流れで、雑柑類も増えてきているけど、晩生のみかん、青島なんかも追熟させた3月くらいが美味しい。」

話が盛り上がりそうなところで、タイムキーパー登場。

「さ、大森君、そろそろ。」

方々に散らばる渥美さんの他の畑も見たかったし、見せたかったが、タイトなスケジュールだったので、断念。
注目のぽろたん栗もあるのだが、、、

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