りょくけん東京

りょくけんだより
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“こみつ”というりんご。

“こみつ”と呼ばれるりんごが、数年前からネット業界で話題になっている。

店頭でも、お客様から問い合わせも受ける。
多いときには13種類ものりんごを取り扱っているりょくけんとしても、興味がそそられるりんごだ。

「”こみつ”はないの?」

“こみつ”は商標で、正式な品種名は”高徳(こうとく)”と言う。
蜜が果肉の8割くらい入り、香りや味が良い。

いろいろな品種を積極的に作っている農家さんに、何度か打診したことがある。

「いや、そんな古い品種は、、、」
「うーん、日持ちが極端に悪いんで、、、」

高徳は、美味しいのだけれど、弱点もある。

まず、農家側のデメリットとしては、小さいこと。
小さいと、収穫の手間がかかり、なおかつ、収穫量が上がらない。
量がとれないと、農家さんの収入が、一般的には下がってしまう。

小ささと直結するのが、蜜入り。
小玉に育てないと、蜜がなかなか入らない。
仮に大玉に育てると、ひとつひとつの質が落ちてしまうのだ。

また、バラつきもあるようだ。
自然のものなので、果肉の8割が蜜入り、というのが、すべてではない。
青森県弘前市の石川地区では、それを、蜜入りセンサーを取り入れて解決しているらしい。

そして、やっぱり貯蔵性が低い。
冷蔵庫に入れていたとしても、2~3日でぼそぼそとした食感になってしまう。

私も、ためしに、インターネットで購入したのだが、ひとつ210gほどの小玉で、5玉入って、3000円(送料込、税込)だった。
仮に、送料が800円とすれば、ひとつ450円~550円くらいのお値段となる。

前述したが”こみつ”は、商標登録されているので、勝手には使えない。
何よりも、この小玉のりんごを信じて作り続け、今、大いに注目されている石川地区の農家さんたちに失礼だ。

残念ながら、当該地区の農家さんは、がっつり固められているので、りょくけんにまわってくることも無いだろう。

何度か食べてみて、りょくけんでは扱えないかもしれないけれど、魅力のあるりんごだと思った。

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