りょくけん東京

りょくけんだより
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ブルーベリー 子噺

田んぼの後は。

「ニジュウヤホシテントウ!」

なにせ虫好きの長男。
初めて聞くその名に、私は驚いた。

28の黒斑点が背中にあるので、その名がある。

「害虫だよ。トマトとかじゃがいもに着く。」
「え?」と思わず聞き返す。

「テントウムシは、害虫のアブラムシを食べる天敵だから、良いんじゃないの?」
「違うよ、それはナナホシテントウとかニホシテントウだけだよ。」

「え?」

よくよく見ると、いっぱいついているニジュウヤホシテントウは、葉の表面を這いながら、葉の表面をどんどん食べている。
瞬く間に葉が葉脈だけになっていくのを目の前で見た。

「お、やっつけよう。」

そこからは四人の男子たちが、次々と見つけてはつぶしたり、指ではねたり。
ちょっとした人海戦術で、トマトの4本の木についていたニジュウヤホシテントウを退治した。

「へえ~知らなかった。」

―こどもの生長って恐ろしい。

「じゃあ、そろそろ戻りますか。今度はこっちの道から。」

今度は少し違う道を通ってから帰ることに。

「ズッキーニ持っていきな。」
「お、毛虫だ。」
「ブルーベリー食べるか?」

 

なんと、ブルーベリー畑をお持ちの方には、ブルーベリー畑まで軽トラで連れて行ってもらい、ひとしきり、ブルーベリー狩りを楽しませてもらった。

※良い子は真似してはいけません。

ブルーベリーは、緑から赤に変わり、紫色っぽくなってから黒になる。
黒になるまで熟したものは、とても甘い。

 

ただ、畑になっているブルーベリーはブルームもふいて白っぽいので、最初は、収穫しごろのものの判別が難しかった。
乾いた体にブルーベリーは染み渡った。

「目に良いんだよ。」と長男に伝えると、「え、じゃあ、僕いっぱい食べなきゃ。」とさらに楽しんで食べていく。

こんな息子たちも、テレビゲームが大好きで、どんどん目が悪くなってきているのだ…。

「楽しかった~」
「美味しかった~」
「ボク、ブルーベリー嫌い」

四人いれば、感想はそれぞれである。

連れてきてくださったおじさんに大きな声でお礼を言った後、黒田さんのお宅にお邪魔する。

立派なお宅で、中古とのことだが、リノベーションもしていて、広くきれいで、良いお家。
何をかくそう、ブルーベリーのおじさんは大工で、黒田さんのお家を建てたのも、ブルーベリーのおじさんだったそう。

しばらくまた話し込んで、長男は黒田さんに質問を2~3して、お暇をした。

「温泉行って、夜ご飯も食べてから、家には帰ります。今日は急に言ったのに、ありがとう。」

黒田さんと奥さんとやっちゃんに、くれぐれもお礼を言って、お米10kgとみりんを買い、お味噌をいただいて、帰路に就いた。

あの黒田さんが、15年経って、もう立派な中堅どころのコメ農家に…。

感慨深い1日だった。

「今日は楽しかったね。」

息子たちが帰りの車で口々に言うので、親として、なんだか褒められたようで、素直にうれしかった。

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