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渋沢栄一 社長日記 青天を衝け

シンパシーが止まらない。

武蔵坊弁慶に始まり、もともと、大河ドラマは好きである。
最近のヒットは、真田丸だった。

長野の小さな豪族だった真田家が、戦乱の中、後に天下人となる徳川に2回も上田で迎え撃ち、大坂夏の陣では後一歩まで追い詰める姿は、世の中小企業、零細企業に勇気を与えたのではないだろうか。

そして今年の”青天を衝け!”である。

東京商工会議所にかなりお世話になっていることもあり、主人公である、渋沢栄一のことは知っていたので、大河ドラマになる、と聞いてとても楽しみにしていた。

毎度、共感が止まらず、のめりこんで見ている。

ちなみに、渋沢栄一。
91年の生涯の中で、500以上の事業・会社を興した、日本の近代資本主義の父。
それなのに、自分の名を冠した会社はほとんどなく、私利私欲のなさそうな人。
「論語と算盤」の著者。

2023年には、新一万円札の肖像にもなる。

知っているのは、そのくらいだった。

埼玉深谷の豪農の出とは知らなかったし、生涯で4回も変わり身を行った人とは知らなかった。
倒幕(今でいえばテロリスト)→徳川幕臣→(パリ)→明治政府→民間。

「日本をよくしたい」という大目標は変わらないけれど、そのための手段は都度、変わって良い。
そんな生き方なんだと思う。

最初に、「こんばんは徳川家康です」と北大路欣也さんが出てくるのは、正直、度肝を抜かれた。
そしてオープニングテーマが流れてまもなく、「大森美香」という脚本家の名前がドドンと登場するのにも驚く。

親族?
(ちなみに私の姉の名は美樹と言う。)

そしてストーリーだ。

14歳の時に、実家で作っている藍が不作になり、単独で群馬や長野県の農家に買い付けに行く場面は、まさしくシンパシーが止まらなかった。

14歳の小僧が来た、と蔑む藍農家に対して、「あそこの藍は肥料が足りない。この葉の色じゃ、良い色は出ない。」と言うや否や農家たちの信用を得、取引となる。
農家さんが思っていた価格よりも少し高めの価格を提案して「少し高いが、これで良い肥やしを買って、来年はもっとたくさん作って、来年もうちに売ってくれよ。」と言う。

「おお~」と思った。

正直、私も永田家の人々に連れられながら、そうした場面に良く居合わせた。

血洗村に帰り、留守にしていた父に、勝手なことをしたと叱責されるかと思いきや、満足そうに「ちっと高く値段をつけすぎだが、そのお金で、良いしめかす(肥し)を買ってもらって、来年は、もっと良くしてもらうべえ。」と14歳の栄一に向かって言う。

ふと、私が、お師匠である永田さんに叱責されたり、褒められたことを思い出す。

後々、先輩には「だから、甘いって言われるんだよ。」とか、そろばん勘定してみたら合わなかったり、それはまあ、いっぱい失敗はあるのだけれど。
思うところはあるのだけれど(一番は、栄一は毎回、きちんと利益を出している、ということ)とにかく、シンパシーが止まらない…!

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