りょくけん東京

りょくけんだより
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子噺

良い年になりますように。

大晦日の夜から、父の実家がある山梨に一泊した。
小さいころから、夏休みや冬休みになると訪れた。
祖父母は亡くなり、叔父が跡を継いでいるが、私の、騒々しい息子たち4人が来ても、嫌な顔一つせずに出迎えてくれる。

「明日、山登りするか?」と長男に問うと「行きたい!」というので、6時に起きて、家屋敷の裏にある山に登った。

迷ったけれど、四男=三歳だけ、寝たまま置いていった。
私は10歳の時に初めて登った。
道ではないようなけもの道を、父が鎌を片手に、切り開いて道を作り、登ったのを覚えている。

時代は変わり、今は、歩道が頂上まで整備されており、何のことはない、30分ほどで登ることができた。
私と妻と、長男、次男、三男の5人。
息子たちも強くなったものだと感心させられたのと、この道なら、四男を連れてきても、ある程度登れたかもしれない、と少し後悔。

山の頂には、白い仏舎利塔が建っており、そこから、ご来光、つまり初日の出を拝むことができるのだ。
7時20分ごろから読経が始まり、南無妙法蓮華経のお題目が流れた。
7時33分。

日本一高い山である富士山の少し右の肩から、太陽が顔を出した。

「おお~!」
「神々しい~」

冷え切っていた体がどんどん暖かくなる。

「太陽って偉大だね…!」と妻と言い合った。

地元では人気のイベントで、仏舎利塔の周りには100人以上の老若男女がおり、思い思いに初日の出を拝んだ。
人気の理由の一つになるだろう、お神酒や豚汁、甘酒が振る舞われ、子どもたちにはお菓子も配られる。

何度か、長男が生まれた後も来たことがあるが、いつも車だった。
良い年齢になっただろう、と今年は判断して、歩いてきた。
いつも叔父もニコニコして付いてきてくれるのだが、今年は、来なかった。
81歳。
体力や体調にも、少し不安があるのかもしれない。

ご来光に手を合わせながら、世界平和と、家族の健康と、会社の黒字化を祈った。

良い年になりますように。

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