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ゆかり 競合店調査

“競合”店調査。

翌朝、9時にオープンするというので、とよおか採れたて元気村に立ち寄った。
同じく店舗を経営する端くれとして、どんなお店か、取り組みを見たかった。
裏口には、野菜くだものを運び込む農家さんが多数。
表口には、開店前にもかかわらず、すでに20名ほどのお客様が列を作っていて、素直に驚いた。

広い駐車場も、車でいっぱい。

 

店舗は直営店だけでなく、定食屋さんや、軽食を販売する店も併設されていた。

定食屋さんが打ち出している”海老芋コロッケ”には大いに興味がわいた。

…うまそう。

軽食屋さんの”遠州焼き”。

…なんだろう???

列に並んでいると、「ここ、一番後ろかな?」と初老の男性に尋ねられた。
後から、奥様もいらっしゃり、本当に地域の方に人気なのだな、と感じた。

一人ひとり額を出して、検温。
オープンすると、アルコールで手を消毒してから入店し、白髪の男性店員さんから買い物かごを手渡された。

やや小走りで、目的の場所に向かう方もいらっしゃった。

たちまち、店舗内はお客様でいっぱいになり、にぎやかになった。

めちゃくちゃ驚いたのは左手奥に、”工場直営 神戸コロッケ”があったこと。
松屋銀座は言わずもがな(一号店なので)、デパ地下の高級サラダ総菜最大手のロック・フィールドの工場直営店がそこにあった。

銀座の百貨店と同じユニフォームで販売している。
実は、前日、草地市長からも伺っていたのだけれど、磐田市内に、ロック・フィールドさんの工場があるのだ。
静岡にあるのは知っていたけれど、静岡市にあると思っていた。

「磐田にあると知らなかった。」と言ったときに、草地市長が少し寂しそうな顔をなさったのを思い出した。
妹さんが務めているそうで、元気村に立ち寄った時には必ずコロッケを購入するそうだ。

ふと気づくと、インカムを装着した、鈴木店長が目の前にいらした。
「あら、もしかして表に並んで待ってくださってたんですか。」
「え?あ、ハイ。なんか間違ってましたかね?」

すでに買い物を楽しむモードになっていた。

土耕のれんこんだったり、山下さんのはたきもち、高糖度に育てたトマトもあったので購入。
5月や6月のデリカメニューのために、無添加の”ゆかり”を探していたのだけれど、ちょうどよいものも見つけた。

磐田の天竜川沿いの地域は、赤しそが名産なんだという。
昨日も、被覆した寒冷紗を取り始めた畑もあり、真っ赤な絨毯のような畑をいくつか拝見した。

原材料:赤しそ(磐田産)、梅酢、塩

これは良いな。

一通り、”調査”を終えて、バックルームも案内していただき、支配人や社長さんとも少しご挨拶をした。

支配人には、生き甲斐政策として生まれた元気村も、25年を迎え、当時の思いを持った農家さんと、新規に就農した農家さんの、両方がいて、過渡期にあると説明を受けた。

それは、良く分かる。

農業は、さんちゃん産業とも言われる。
じーちゃん、ばーちゃん、かーちゃん。
人件費がかかっているようなかかっていないようなメンバーでなんとか頑張る体制のこと。
新しく就農した若い農家は、きちんと計算もするし、人員を採用したり、機械を使ったりして、採算を見る。

その両方があって、私は良いのではないかと思う。

大根や白菜、キャベツなど重い野菜は、さんちゃん農業ではもうむつかしい。
人も採用して、機械化も、畑の集約&大型化もしていく必要があるだろう。

逆にスナップエンドウや落花生、アスパラガスなど、小さくて軽くても需要があって、ちょっと収穫に手間がかかるもの。
このあたりは、もしかするとさんちゃん体制でないと継続できないかもしれない。

支える農家さんもいて、お客様も多い。
間貸しもしているから、ある程度の家賃収入もあるだろう。
お惣菜やパンも作って、加工品も幅広く取り扱っている。

誇りもある。

未来は明るいように見える。

強いて言えば、買い物に来られない方への配達とか、逆に運転できなくなった農家さんの集荷体制とか、物流面くらいだろうか。

そんなことを思いながら、鈴木店長と別れ、磐田市役所の農林水産課の職員さんたちに先導され、また農家さんの畑に向かった。
今日は、どんな出会いがあるのかな。

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