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ケール ビーツ

石井採種場に、加藤氏在り2。

「ハウスがいっぱいありますよね。」
畑も気になったけれど、何棟もあるハウスが気になった。
しかも、黄色の菜の花が、つまり菜の花が咲き誇っている。

ハウスでキャベツを作って、収穫が遅れたのかな?と一度思ったけれど、思い出したように

「もしかして、種とり用ですか?」
「そうです、そうです。」
「へえ~海外で作るんじゃないんですね~。」
「もちろん、海外でも作ります。でも、本当に欲しいヤツは、国内でやります。」

 

ほかの花粉が入らないように、ビニールハウスで交配させ、キャベツ自体も結球させずに開いて、そのまま芯を伸ばして、花をつけさせるのだと言う。

とても興味深い。

「ここの空いているハウスは、ビーツでした。」
「おっ」

ビーツは、一年中、供給したい戦略的な作物。

石井ファームさんのビーツ

「何月くらいにとれるんですか?」
「1~2月にとって、3月には全部、売れちゃいました。やっぱりほしいって方が多くて。それこそ、あれですよ、無農薬でできますよ。」

冬期のビニールハウス栽培は、害虫がやっぱり少ない。
春から夏が、虫も盛りだ。

ビーツのハウスを通り過ぎると、ケール畑だった。

ハニーケールという、とても甘い品種を世に送り出し、さらにもう一品種、開発中。
それが、目の前にあるケールだった。

「これはね、これは良いっすよ。栄養価も、味も、全部良い。」

すでに、ここも菜の花が満開に近かったけれど、葉っぱも茎もバクバク食べてしまった。
確かに、甘い。
その昔、永田照喜治さんの畑で、”紅菜苔”の花芽や茎を食べたのを思い出すお味だった。

↑ 紅菜苔(こうさいたい、ホンツァイタイ)

「キャベツも美味しいんですけど、これからはビーツとケールが熱いと思いませんか!?」
「そう、そうなんですよ。このケールで冷凍やジュースも企画中で…」
「え、本当ですか!?冷凍って、ジュースにしてから冷凍にしたんですか?」
「いや、生っすよ。」
「生で!?」
「今度、送りますよ。そのまま加熱して食べても良いですし、ジュースにしても良いんで。」
「へえ~。」
「だいたいですね。こんなこと、あんまり言っちゃいけないんですけど、栄養価も変わるんですよ、ケールは。真冬のものが一番、栄養価がある。だから、その時分に収穫したものを冷凍にした方が、栄養価的には良いんですよ。」
「でも、今も、甘いし、うまかったですよ。」
「そう。甘いんですけど、栄養は、花芽に向かっていくんで、葉の養分は少なくなっていくんです。」
「なるほど。確かに。あ、ジュースも作ってるんですか!?」

「はい、あ、でも試作段階で…。」
「緑にならない?」
「そう。緑にならないんですよ…これを何とかしようと思ってるんですけど。」
「加圧して殺菌するレトルトの設備が必要ですよね…。福島のいわきに一社ありますよ。」

etc.etc…

石井採種場の加藤さん。
出荷や農場の責任者だけでなく、企画にも携わっていて、多方面で知識があり、本当に活力があり、パワフルだ。

何かご一緒に形にできないかな。
ふとそう思うのだった。

(有)石井育種場の袋井農場の皆さん。

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