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社長日記 野菜情報

誰じゃったかのう? ~伝説のレモン復活~

「誰じゃったかのう?」

二宮さんからの電話のすぐあとに、電話が入った。
ショートメールを送った道法さんだった。

「お、大森、大森です。」
と答えても、ピンとこないようだった。

道法さんは顔が広い。
広島果実連でも、たくさんの方を指導したし、りょくけん在籍時にもたくさんの方を指導したし営業もしていた。

今は独立もして会社も立ち上げているから、さらにそのコネクションを広げている。

「りょくけんの、大森です。」
と言い直すと、

「あ、大森さん!?」
と認識してくださったようだ。

「二宮さんは、二宮だれさんかの?」
「愛南の、河内晩柑を紹介してもらった二宮浩行(ひろまさ)さんです。おとといスプレイヤーごと落下して亡くなったそうです…。」
「あ、二宮さんが…!」
「でも、まあ、息子さんに代替わりしていて、農園はまあ大丈夫だとは思うのですが。。。道法さんのことも話していたんですよ。」
とつい先日の会話を伝えた。

「今、日本なんですか?」
「おお、レモンとっとるよ。」
「ください。」
「ええよ。」
「本当ですか!?」
「いつ必要なん?」
「すぐにでも!」
「わし今、島じゃけん、明日送って、あさって送ろうわい。ショートメールに送り先の住所を送っておいて。」
「かしこまりました!」
「ちなみにいくらかのう?」

10年前よりもかなり値上がりして交渉が成立した。
実は、昨年は「検討する。」と言われてそのまま断られた。
塩害の後、道法レモンはその価値が認められたようで、現在ではずっと高いお値段で流通しているから何かのタイミングが悪かったのだろう。

レモンは、みかんと同時期。
だから、国産のレモンは、今(5~8月)は無い。
レモン栽培のメッカである広島の瀬戸田地域のハウス栽培のレモンが一部出ているだけだ。

が、道法さんのレモンはハウスではなく、露地栽培だ。
豊島(とよしま)という瀬戸内の島々では極めて珍しい、山の無い平坦な島が、レモンの越冬栽培に寄与した。
今の時期まで、木にならすことができる。
今は誰も住んでいない島で、道法さんのご実家もあるが無人だ。
家の手入れもかねて、レモンやアボカドを植えて、週に一回程度、島に渡ってケアをしている。
そして肥料もしなければ、農薬もしない。

農業人 道法さんが、実践を通し、福岡正信さん※などにも影響を受けて、たどり着いた答えが、このレモン。

これが無農薬のレモン?と思うほどきれいで、多少凸凹があるが、糖度が高く、酸味も十分。
皮には苦みがなく、砂糖やはちみつで煮なくとも、それごと食べられる。

一時期、果皮の厚さを気にしたそうだが、レモンは皮もお菓子や料理に使う。
果汁や果肉、果皮も、評価の対象になるのだ。

ここ数年で、かなり価値が広まったようで、少し高価だが、銀座店ではすでに好評を得ている。

電話を終えて、不思議な気持ちになった。
二宮さんが亡くなったことで、再度、道法さんと連絡がつながり、ほしかったレモンがまた入るようになる。

悲しい気持ちと交錯する。

そういうものなのかもしれない。
この巡り合わせに感謝。

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