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セミナー 社長日記

食堂デザイン会議3。

150周年を迎える前まで、松屋銀座店のストアコンセプトの一つに、”ファッションとデザインが交錯する”云々があった。

私は、それを見るたびに、ファッションもデザインも同意語ではないかと感じてとても違和感があった。

「あの服のデザイン良いよね。」と「あの人のファッション良いよね。」
「あの車のデザイン格好良いよね。」と「あの車のファッション性高いよね。」とか。

私にはほぼ同じに聞こえる。

でも例えば、”商業デザイン”と聞くと、どうだろう?

たちまちファッション性ではなくて、見やすさとか分かりやすさ、使いやすさとか。
機能性というのだろうか、”○○しやすさ”がより重視され、それでいて格好良さとか、見た目の良さも加わってくる。

「例えば、ケータイのアプリをひとつとっても。パット見てわかりづらかったり、使いにくかったりしたら、もう見ないですよね?だから、デザインが重要なんです。」
田川先生がが出した例示で、すっと”デザインとは何ぞや?”というのが頭に入ってくる。

「佐藤先生が言うように、デザインは気づかいです。」

佐藤先生とは、前の回でも触れた商業デザイン界の巨匠であり、松屋の150周年のストアコンセプトを監修している方だ。
デザインの定義や考え方はいろいろあるんだけれど、言い切ってしまえば、気づかいなんだ、と。

そういわれてみると、○○しやすさも、見る方への気づかいだ。

少し斜に構えた定義づけのようにも思ったけれど、なるほどな、と腑に落ちた。

デザイン会議の後半は11月22日から六本木ヒルズで始まるマル秘展の紹介だった。
松屋が主催する企画展で、日本デザインコミッティーに所属する錚々たるメンバー25名のデザイン原画が展示される。

ポスターはヤクルト社の誰もが見たことのあるカップのデザイン。
企画展では、なんとここに至るまでのデザイナーさんのスケッチや構図が展示されるらしい。

デザイナーさんによっては、構想段階の原画を展示することに抵抗を見せた方もいたらしく(それはそうだ)、田川先生も苦労したが、最終的には提供していただけたとか。

有名なロゴやパッケージデザインが、そこに至るまでの貴重な原画たちが、一堂に会する、題してマル秘展。
なかなか面白そうである(上から目線?)。

マル秘展の諸解説。右下のデッサンはベネッセコーポレーションのロゴマークの構想段階の図と思われる。

「日本で、デザインを目指す人たちが垂涎の眼差しで見るだろう展示になっています。」と田川先生。

そういえば会社に、招待状が届いていたっけ。
できるだけ、いやぜひ行ってみようと思う。

「最後に、一人か二人、質問を受け付けます。」と司会の方が言う。
できるだけ、こういう機会には質問するようにしている。
が、思いつかない…。

明快に、面白く話してくださったので、疑問が思い浮かばなかったのだ。

5分ほど司会の方も待ってくださっていたが、一向に思いつかない。
結局誰も質問しないまま終わってしまった。

せっかくの機会なのに、とその後、後悔の念が続く。

残念!

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