銀座は商品のショウウィンドウのような側面がある。
新しいくだもの品種を探しにいらっしゃるようなお客様も多い。
今日は、「長野のシャインマスカットから生まれたっていうぶどうを知りませんか。」と店頭で問合せがあった。
シャインマスカットは白ぶどうのトップを行く品種。
そこから生まれた品種は、もうすでにいくつか出ているのは知っているのだが、いずれも山梨の個人の研究家※が育種したもので、長野でできたものについては知らない。
「すみません、存じ上げないです。」
悔しい。
すぐノートPCを開いて、検索。
日経新聞(2018年9月20日)HPより↓
どうやら、「クイーンルージュ」という赤ぶどうの新品種。
ロシアのブドウ品種であるユニコーンと言うぶどうとシャインマスカットを掛け合わせたものらしい。
皮ごと食べられ、糖度はシャインマスカットを凌ぐとのこと。
皮ごと食べられる種なしブドウは、昨今の趨勢で、黒ぶどうについては「ナガノパープル」、白ぶどうについては「シャインマスカット」、赤ぶどうについて、いまだ確固たる品種がない、と言われてきた。
かいじや、その系統である甲斐乙女は、皮も食べられるが(剥離性が悪いので、皮が剥きづらいという側面もある)、種が抜けない。
ジベレリン処理をしても種ができてしまうぶどうで、種なし処理ができないのだ。
”クインニーナ”という赤ぶどうが、その役割を果たすのでは?と言われてきたのだけれど、あまり売れていない。
これは、食味にばらつきがあるためであると思う。
私も以前購入したことがあるが、正直、ぱっとしないぶどうだった。
↑こちらはクインニーナ。 |
今回の”クイーンルージュ”はどうなるものか。
発表されたばかりのようで、まだまだ販売はほぼ、始まっていない。
豊洲市場で、少しだけ売りにだされたようではあるが。
思い切って、長野の農家さんに聞いてみたところ、やっぱり「植えた」とのこと。
長野県の作る品種は、りんごにせよぶどうにせよ、管理に気を使うものが多いので、まだ様子見だそうだが、再来年、2022年にはご紹介できるのではないかと思う。
楽しみである。
※山梨の個人の育種家のHPはこちら↓(ちょっとマニアックですが)