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バーニャカウダ 厨房

バーニャカウダこさえた!

イタリア北部にあるピエモンテ州の郷土料理”バーニャカウダ”。
ピエモンテ州の方言で、バーニャ(Bagna)=ソース、カウダ(Cauda)=熱い、で、熱いソースを意味する。

大雑把に言うと、にんにくとアンチョビと油を煮込んで、乳化させたソースだ。
乳製品を加える場合もあるけれど、りょくけんでは加えないパターンでご提供している。

ちなみに、熱いソースを意味しているけれど、温めずに、冷えたままでもすごく美味しい。
容器の中で、スティック状の野菜をぐるぐるかき混ぜながら、召し上がってほしい。

■バーニャカウダ 1p(2~3人分) 1296円(税込)

私が厨房に入ってこさえたのは、いったい何人分なんだろう? 厨房内で2番目に大きい鍋で、数時間かけた。

アンチョビを5瓶、鍋に開けて、あらかじめ蒸しておいた剥きにんにくを2kg入れ、油を足しこみ、ひたすら鍋で煮込む。
「アンチョビがすぐ焦げ付くんで気を付けてください!」

師匠の、この言葉には緊張した。

舶来物のアンチョビの瓶の蓋は、きわめて固く、、どうにもこうにもあかなかったが、最大フルパワーを搾って、どうにか5瓶開けた。
手のひらが壊れるのではないかと思うほど、固かった。

大量の原材料なので、焦がすわけにいかない。
付きっ切りで見ているわけにもいかないが、他の作業もある。

ずっとドキドキしながら、仕込んだ。

油がようやくふつふつと沸騰し、いかにも熱そうになり、そこからさらに1時間ほど煮込む。

目安は、にんにくが、指で押してつぶれるくらい。
お昼を過ぎて、ようやくそのくらいのやわらかさになった。

上がり切った温度なので(油の沸点は水よりも高く、200度付近)、粗熱をとるのにも時間がかかった。

師匠の頭の中では、同日中に、ミキサーにかけて、乳化させる予定だったが、午後でも下がらなかったので翌日に回すことになった。
与えられた”任務”がこなせず、自分に少し鬱憤がたまった。

冷蔵庫に保管し、翌日午後に、”クイジナート”というメーカーのフードプロセッサーにかけた。
大量なので、5回に分けて、それぞれ4分タイマーで測って、細かくする。

家庭用のフードプロセッサーでは熱くなってしまう使用時間だ。
油が飛び散らないように気を使った。

きれいに、イワシの骨も何もなくなったクリーム状のバーニャカウダソースはとてもなめらかで、美味しそう。

りょくけん松屋銀座店で、不動の一番人気の商品。

修行中の身ではあるけれど、ついにバーニャカウダもこさえた!と嬉しかった。

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