りょくけん東京

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カルシウム きくらげ ビタミンD

きくらげについて。

舞茸の建物を出て、再び軽ワゴンに乗って、今度はきくらげの棟に移動した。
椎茸や舞茸の棟に比べると、やや簡素な施設かもしれない。

「ここかな。ここのポンプが壊れちゃってるんだよね。情けない話、手で今は潅水してます。」

天井に通しているパイプから定期的に水が散布されるところ、何らかの故障で、今は出ないらしい。
修理ができる業者さんが少ないので、なかなか直しに来てもらえない。

↑ 収穫後、ということもあるかもしれないが、確かにあまりなっていない。

 

パシャパシャカメラを無神経にとっていたら、「こっちの方がいっぱいなってるよ~」と別の棟に案内された。

潅水ができている棟は、確かにいっぱいなっていた。

ビニールにつまったオガクズの正面、右、左の面と三方から、きくらげが顔を出していた。
四角いビニールのオガクズに切れ目を入れると、そこからきくらげが芽を出し、生長する。

↑ 斜めに切れ目が入っている(こちらは収穫後)。

培養期間は60日。
切れ目を入れて10日~14日くらいで収穫できる大きさにみるみるうちに大きくなる。
ただ、きくらげの生育温度は舞茸や椎茸に比べると高いらしく、冬は暖房が欠かせないし、収穫スピードも量も落ちる。

ただ、乾燥させて製品にすることもできるし、今、注目の食材なので、需要は上がっているらしい。

良く言われるのは、国内で流通するきくらげの94%は中国産で、国産はまだまだ貴重である、ということ。
そして、ビタミンDと食物繊維がほかのきのこ類と比べてもかなり多い。
ミネラルも多種多様(カルシウム、鉄、カリウム、マグネシウム、亜鉛など)に含まれていて、その中でも、カルシウムと鉄分が豊富なのは特筆すべき点だろう。

きくらげと舞茸の施設の近くには、宿泊施設も完備しており、30人ほどのインドネシアの方を受け入れているらしい。
お会いしたら、話しかけようと思ったが、帽子もかぶりマスクもしているので、正直、確信が持てず、どの方がそうなのかいまいちわからなかった。。

施設を離れて、事務棟を挟んで反対側にはオガクズの菌床を作るかなりの規模の施設があり、そこも見学させていただいた。
瓶詰やビニールに詰めたオガクズを固め、圧力をかけて温度を上げ118度で殺菌する。
一つの機械で7000個を一度に作ることができ、その機械が2台あり、一日に2回やるというから、生産量が28000個…(越境して埼玉にももう一か所、施設があるという)。

原風景が残る、妙義山の中腹で、こんな規模で、きのこ栽培をしているなんて…。

黛理事長の話も興味深く、ずっと聞いていたかったが、この先の予定も把握してくださっていた黛社長から理事長に入電。

「時間が迫ってます。次に行くところも決まってるから…」とタイムキープまでしてくださった。

私は出張に行って、農家さんとお会いしていると、ついつい時間が過ぎてしまう。

事務棟に着くと、黛社長が待っていてくださっており、”トムトム”という大ぶりの椎茸までお土産でいただいてしまった。

「今日はとても天気が良くて、山もきれいです。また時間があるときにいらしてください。」

お忙しいのに、気持ちよく迎えてくださり、また恐縮するほど気持ちよく送り出してくださった。

次は、南魚沼…!

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