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社長日記

a kind of bitterness。

円安や、政府の方針もあって、最近、店舗への外国のお客様のご来店が増えてきた。

と言っても、3年前に流行った”インバウンド”の時ほど多くはない。
やけに黙って商品を見るなあ~とか思っていると、会計の時に、日本語が通じないので、あ、外国の方だったかやっとわかったりする。

そういえば、大陸から来ているであろうお客様も、外見では、あまり、それとわからない。
格好だったり、会話だったりから、自然とわかったものだが、今来ている方たちは、あまり。

とは言え、先日、明らかに外国の方とわかる方もいらした。
印象的だった。

中東の方のような、トルコのような、一緒だった女性の方は東欧のような…。
不思議な顔立ちと背格好の方。

外国学を専攻していたので、やっぱり興味がある。
会話している言語は、ロシア語に近いような…?

ひとしきりお二人で会話した後、きゅうりとトマトとりんごをお買い上げ。
流暢な英語で、必要最小限のやり取りをした。

帰り際、一つのくだものの前で立ち止まり、何やらお連れの女性の方と「おい、これ見ろよ、買ってみようか?」みたいな会話をしている。

「このくだものは、私の庭にもある。比べてみたいので、ぜひ買ってみたい。」と英語でおっしゃった後、「あれ、あれは、、」と単語に苦労していたので、渋のことだと思い、「a kind of bitterness?」というと、「yeah,yes!」と答えがあった。
「この柿は、完全に渋はない。すぐに食べられる。」と説明した。
「私の国では、このくだものは、とても有名(=人気? famousと仰っていた)なんだ。食べ比べてみるよ。」とのことだった。

このくだものとは、そう、柿。

柿は、渋柿については中国が発祥。
古い時代に日本に渡り、甘柿が生まれた。

ヨーロッパ、とくにスペインでは、日本の富有柿が栽培されていて、25年前の留学中でもスーパーやマルシェで良く見かけた。

いったいどこの国の方だろう? と興味沸騰。

「どちらの国からいらしているんですか?」とついに聞いてしまった。
「あまり知られていない国だから。。。君は知らなかいかも。。 アゼルバイジャンから来ている。」
「へえ~ アジアの中央部に位置する国ですね!」と言うと、ちょっと嬉しそうだった。

もっと話したかったのだけれど、逆に「どこか座って食べられるスペースはないのか?」とか普通の会話に終始してしまった。

お客様が立ち去った後、合間を見て、ノートPCを引っ張り出し、検索。

”アゼルバイジャン 柿”と入力すると、なんと、中国、スペイン、韓国、日本に続いて、世界第5位の生産量を誇る国だった。

出典:fimib 世界の柿 生産量ランキングより

少々びっくり。
方向から行くと、日本から伝わったのではなく、中国から直接、伝播したのか、はたまた、アゼルバイジャンが原生地の可能性もあるなあ、なんて、、、しばし くだものロマンに思いをはせてしまった。

ちなみに、渋のことは英語で、astringency と言うそうな。
柿の渋については、persimmon tannin と表現し、より直接的に、柿のタンニンと成分名で表すよう。
なお、渋柿のことは sour persimmon と呼ぶそうで、すっぱい柿。
ちょっと違和感があると思った。

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