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とうもろこし 恵味 河口湖 白いとうもろこし

相原さんのとうもろこし畑。

相原さんのとうもろこし畑。
一見、とても稔りが良いように見えるとうもろこしたちだが、先端がむき出しになり、かじられているものがある。

「少しでも農薬を減らそうとして、下の方だけに散布したんですよ。そしたら、上の方で虫が成長して、(残効が無くなったころに)、下に降りてきて、とうもろこしの実に、こうやって悪さをされちゃって…。正直、オーガニックでやっていた頃の方が、良かったくらいで…。」

人の手が加わって、生態系が偏ってしまった、、、と言うことなんだろう。

「毎年、勉強です。でも無農薬もあきらめきれなくて…。4月~5月だけコーヒー豆のかすを譲ってもらっているカフェにだけ、無農薬のレタスは栽培しています。」
「コーヒー豆かすを畑に漉き込むんですか!? それをそのカフェに納めるんですか!? ”循環農法”ですね!」
「はい、そうなんです。」
「僕は実は、今朝から朝霧高原でパラグライダーして来たところで、息子たちはまだあっちにいるんですが。」と水を向けると
「え? すごいですね! そうそう、朝霧高原は茅(かや)の産地で、茅葺屋根の原料になるんですが、それも肥料として発酵させて、畑に入れているんですよ。」

河口湖は、今でこそ、再現されたものしかないが、茅葺屋根の住宅が多く残っていた地域なのだそう。
うまく保存されていれば、今頃、岐阜の白川郷や富山の五箇山のような観光地にもなっていたかもしれない。

「茅の他にも、牛糞はやっぱり朝霧高原、河口湖では鶏糞もいただいて、畑に入れています。」
「あ、わかりました!農薬はある程度使うようにしたけれど、肥料はまだ有機のものにこだわって使ってるんですね!だからああいう甘みが出るんですね!」

そう言うと、相原さんが少しだけ嬉しそうに笑みを浮かべてくださった。
こういう、努力とか、こだわりとか、見えないものが、他の人に伝わるのは、とても嬉しいことだと思う。
気づけて、良かった。

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