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ピンカートン 国産アボカド 松山

愛媛 松山のアボカド2023。

8時 成田発のジェットスターに搭乗し、愛媛松山空港に9時50分に着いた。
レンタカーを借りて、田那部さんのお店に向かった。
順調ならば、空港から15分ほどで着ける近さだ。

8年ほど前に、ジュース加工用のブラッドオレンジとしてタロッコとモロを譲っていただくようにお願いして以来のお付き合いだ。

柑橘類の他、最近はもっぱらアボカドを譲ってもらっている。

日本のアボカドは耐寒性を持つベーコン、フエルテ、ピンカートンの3品種がメインとなる。
耐寒性があっても、取れない年は取れない。
松山市は、アボカドの産地化を企図しており、苗をかなり安価で農家さんに譲っているが、そんな収穫の不安定さが、苗を購入して植えたとしても、栽培が継続されない最大の理由だ。

「とてもアボカドメインの経営はできないですね、怖すぎて…。」と田那部さんもポツリ。

2023年の愛媛の作柄は、悪い。

2023年 年初の寒波で、冷害にあった樹々は、相当数が枯れてしまい、樹勢を復活させているところだそうだ。

「生(な)ってないですよ~ 生(な)ってたとしても小玉だし、傷も多いです。 この傷が中に行っている時もあって…。日焼け果もあるし。」
「そう言わず、、、何とかお願いします。」

田那部さんは三人男子兄弟の三男。

次兄の所有する軽トラックをお借りして乗り込み、海沿いの山にある畑に向かった。
トンネルをくぐり、瀬戸内海が見える沿道に着いたら、右に曲がる。
しばらくして右の側道に入って、柵を開けてから、道のような道でないような道を上がっていく。
毎度、ここを車で上がっていくのか、と感嘆する。
今回はさらに登って行ったので、さらに驚いた。

「そうですね、道も整備したのでここまで上がれます。」と田那部さん。

車を停めたのはほぼ頂上。

あたりを見渡すと、アボカドの大木と、いくつもの品種の柑橘の樹が見える。
その向こうには瀬戸内海と島々がキラキラと美しい。

アボカドは、土や気候に合うと、ひゅっと伸びて大きくなる。
だが、その条件は今一つ分かっていない。

目の前の大木は、大きくなり過ぎて、主幹の枝は止めた=切ったそうで、横の枝を伸ばすように剪定している。

アボカド植樹のきっかけは”記念樹”だった。
昭和45年(1970年)に大きな台風があり、その際に、アボカドを山に植え、食べてみたら美味しかったので、ずっと継続してきた。
樹齢50年以上。

山には大木も3本あるが、その周りには若木も植え、改植も進めている。

生っている実は、ピンカートン。
たわわになっている箇所も見受けられるが、全体的に小さい…。

場所によっては、葉が枯れ落ち、樹勢の復活が見込めず、いったん切って、新しい枝が生えてくるのを待つものもあるという。

「あそこなんか、けっこう生ってるじゃないですか!」
「う~ん、でもあんなもんじゃないんですよね。もっと生ります。」

田那部さんとは、年が比較的近いこと、男子3人兄弟であることを聞いたので、家族の話もしたり、アボカド、柑橘、経営、その加工などいろいろな話をした。

「採れたら、今年もくださいね。」

今見ただろ、そんなにとれないよ、と言われるかと思ったけれど、「採ってみて、選果してみて、またお知らせします。」

と、なんだか優しい。

山の畑は、景色もさることながら、多種多様な樹が植えてあり、楽しかった。

ーアボカド、採れますように…。

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