りょくけん東京

りょくけんだより
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風と技。

島の天気は移ろいやすい。

曇って来たな、と思うと雨がぱらつき、その数分後には日が差した。

ただ、変わらないこともある。

1時間後、再び木下さんと合流。

「もう良かですか?」
「はい、すみませんでした。管理が素晴らしいですね。大いに盛り上がりました。」
「ははは。有難うございます。」
「しかし、風が本当に止みませんね。ずっと吹いてる。」
「そうですね、この島の特徴かもしれませんね。」

島の風は、恵みである。

海からのミネラルを持ち込む。
害虫の発生を防ぐのにも一役買う。

思えば、天候が安定しないのも、この風の影響か。

A棟を後にし、さらに上段のもう一つのハウス郡を訪ねた。

「竹内君を呼びましょう。あ、もういるいる。」

農協の農業技術指導だった溝江さんが昨年引退し、その後を引き継いだのが、竹内さん。

C棟の手前ですでに待ってくださっていた。

「溝江さんの農業技術を一子相伝に引き継いだのが竹内さんなんですよね!」と声をかけてみた。
「もう8年目になるかな。すでに溝江さんを越えているかもよ。」と木下さんから声がかかった。

前任の溝江さんはぶどうの営農指導をしていたそう。
その見識を応用しファーストトマト栽培に携わり、中途入社してきた竹内さんを見初めた。
竹内さんの前職を聞いたところ、薬剤の営業だったとのこと。

「ちょっとお医者さんとのやりとりに飽きたというか、、、別の仕事をしたい!と探していたところ、親父の縁で、崎永さんにお世話になって、、、まずはトマト栽培のアルバイトをしてくれ、ということで島に来ました。」
「1~2週間だったかな?すぐ社員になってくれ、と言いましたね。」と木下さん。

そこから、溝江さんにトマト栽培を習い、自分なりの考えも出てくるようになったと言う。

C棟は二人、D棟は二人の担当がおり、E棟を竹内さん一人で担当する。
トマトの木の列はそろえて、向こう側が見えるようにする事、

1段につき3~4玉に摘果など基本ルールは守ってもらう

けれど、独自に実験もして良いと指導している。
隣接しているのに、湿度のこもり方や、肥料の残り方、雨の入り方などが違い、気づきがそれぞれ違うから、それぞれの棟で試行錯誤した方が良いからだ。

↑ E棟の端っこは水が少し残りやすい。

「ただ、結果は必ず確認して、みんなで共有するように言ってます。」

3~4年で担当するハウスを替え、ローテーションを回すようにもしているそう。
みんなからの気づきで、今年からトマトの木の誘引の仕方も変更したんだそう。

A棟の時と一転して、1時間ほど、竹内さんの話に聞き入った。

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