りょくけん東京

りょくけんだより
りょくけんだより~ BLOG ~

プチぷよ ミニトマト

継承し、進化させていく。

「そろそろ移動して、事務所に参りましょうか。」

木下さんに促されて、すぐ近くにある事務所に向かった。
ハウスの周りは木か、壁で囲まれていて、そのすぐ向こうに、事務所があった。

ハウスの周りは、昔の団地がいくつも残っているため、事務所の建物に気づかなかった。
事務所の手前には小さなハウスもあり、そこにはミニトマトの特徴品種”ぷちぷよ”が植えてあった。

「これは、美味しいんですが、見た通り、少ししか作っていないので、あまり出回ってません。」

皮が極端に薄く、さくらんぼに似た果形のミニトマト。
やわらかくぷよぷよしているので、輸送に適さない。

独特の食感と、高食味で、価値がある。
高島のプチぷよは、他の産地に比べて、しっかりしており、これなら輸送にも耐えられるのではないかと思った。

事務所である建物は、以前は高島の公民館のようなものだったが、人口減少に伴い、譲ってもらったそうだ。
入札額よりも、選果場への改装費の方が高くついてしまったそうだが…。

建物の一階に糖度センサーが設置され、1玉ずつセンサーにかけられ、糖度が測定される。
センサーから出てきたファーストトマトを手作業で選果し、大きさに分けて箱詰めしていく。

↑ 糖度センサー

他の産地でも見たことがあるが、糖度センサーと選果機がセットになっている場合もあり、ベルトコンベアで流されたトマトがゴロゴロと糖度別、サイズ別に転がっていくのを見て、少し心が痛んだものだ。
きっとトマトのオセや軟化も、そこが契機として始まっているように思う。

高島の選果場には、そのゴロゴロとトマトが転がる工程がない。

他の産地に比べて、届いた時のオセや軟化が少ないのは、この、人による手選別が要因かもしれない。

「以前は木造だったのに、鉄筋になりましたね!」
「木造?? 大森さんが前回いらしたのは、、、なるほど、そうですね、旧病院を利用していた時だったですね。」

↑ 以前の木造の選果場(今は取り壊され、花畑だけが残っていた)

↑ 以前の木造選果場内

人も、建物も、経営も。
高島のトマトは進歩している。

私も頑張らねば、と強く思った。

一覧に戻る

月別アーカイブ月別アーカイブ