何度か乗ってみて分かったけれど、ジェットスターは、発着の定刻時間を守るため、かなり時間に余裕を持っている。
他の航空会社と比べて、20~30分くらいプラスしている。
うまく行くと、20分くらい早く着くことがけっこうあるのだ。
もちろん、飛行機のパワーとか発着の優先順位がどうも低いので、空港で飛行機に乗ったまま、長く待つことも多い。
今日はどうかなあ、と思ったところ…。
8時に、ドアは締まったのに、飛行機が滑走路に着き飛び立ったのは、8時半を過ぎた頃だった。
機長やCAさんの話だと、離陸後1時間20分で松山空港に着くという。
今日は早くは着かないなあ、、、いやまだまだ分からない、、、
果たして、松山空港に着いた時間は、9時51分だった。
そこからドアが開くまでしばらくかかった。
鯛崎駅は、無理だ。
空港はコンパクトだから、空港の外に出るのには、さほどかからず、9時56分には、空港の外に止まっていたタクシーに乗り込んでいた。
「三津浜港へお願いします。」
「三津浜ね、はいはい。」
「10時10分発のフェリーに乗りたいんですが…。」
「そりゃまたお客さん、、、しびれること言いますなあ。まあ、やってみますが。」
「ここらへんは道路が混むんですよね、結構、、、」
「そうなんですよ。あと3~4分早く乗ってくれればねえ、、」
そんなこと言われても、3~4分前に飛行機は着いたばかりだし。。。
道路はやや混み。
信号も多い。
10時6分。
三津浜港の交通標識が見えた。
「6分かあ、、しびれるなあ、、」と運転手さん。
「だいたい2000円切れるくらいになりますから。用意しといてくださいよ。」
う~ん。
無いな、2000円。
十分な千円札が無い。
最後の信号を左に曲がり、さらに右に曲がり、ラストスパートの直線は本当に早く…。
1万円札を見せると、「お客さん!こっちは一分でも早くつけるようにって、先に言ってるのに!」
お叱りもごもっともだが、無いものは無い。
タクシーを降りると、「お客さん! 傘、傘!」
常時携帯している折りたたみ傘が、リュックから外れて、座席にひょこんと落ちていた。
運転手さんは、半ば呆れ気味で、その場をさっと去っていった。
前方には、中島行のフェリーが見える。
ささっと駆け寄る。
「中島行のフェリー、乗りたいです!」と叫んだ。
「あ、もう無理無理。ロープ外しちゃったから。」
言うが早いか、フェリーは始動し、港を離れて行った。